やっぱり翼ある人びとは名作
あけましておめでとうございます。
2016年ですね。
新年を迎えまして、初宝塚鑑賞は「翼ある人びと」でした。
さりげない台詞のひとつひとつに胸打たれる
「彼女には守れない言葉は言えない」
ヨーゼフ・ヨアヒムがルイーゼ・ヤーファを想って言った言葉。この言葉を聞いたとき自分でも驚くくらい涙がぽろぽろ流れてきたことがある。ヨーゼフとルイーゼはお互い惹かれ合ってたけれども、ヨーゼフは自分の性格を分かっている故にその想いを言うことはしない、切ない。切なすぎる。この後ルイーゼは他の男性とお見合いし、結婚してしまう。ルイーゼが結婚に踏み切った理由も、自分の発言でロベルト・シューマンを自殺に追いやってしまったという罪の意識から逃げるため。切ない。物語のラストに年老いた二人が再会するのも泣ける。ただただ単純にあっきーとれーれのカップルが可愛すぎて、結ばれる展開も見てみたいなぁとか思ったり(小声)
「死んでしまってからでは死者の思い出には勝てない」
ベートーヴェン?がヨハネスに投げかける言葉。ヨハネスにとってベートーヴェン?は幻想、簡単に言うと心の中の自分。この台詞によってクララへの想いとロベルトへの想いでの葛藤があることがひしひしと伝わってくる。
私はこの二つの台詞が特に好きです。あとは「想い出は目に見え、手に触れるものには宿ってはおりません」も好きだなぁ。多分観た時の時間とか状況とか感情によっても胸打たれる台詞も変わってくると思う。その位台詞の一つ一つが良くて、お気に入りの台詞を見つけるために何度も見たくなる作品です。
魅力的なキャラクターと胸キュンシーン
クララの楽譜を見せてもらう代わりに夜会に出席することを提案したヨハネス。楽譜を見せることを渋るクララに、ヨハネスは悪戯っ子のような笑みを浮かべてそれを取り上げようとするけれど、それが背後からクララを抱きしめるような姿勢になってしまう。パッと離れるクララに、複雑な表情のヨハネス。…これ文字にすると伝わらないやつだ…。とにかくこのヨハネスとクララのやり取りが本当に好きなんです。胸キュンなんです。萌えます。一度見てみてください。だいたい44分から45分あたりですので。
夜会で拗ねるヨハネスを諭すクララ。
「機嫌は直った?」
「はい」
「もう人は殴っては駄目よ」
「…はい」
このやり取りも大好き。このときヨハネスは三回「はい」と返事をするんだけど、その「はい」の言い方が全部違っていて、それがイチイチ可愛くてきゅんきゅんする。
フランツ・リストの登場ナンバー、あれにハマる女子は多いのではなかろうか。二枚目でクールで、女性陣をピアノでイかせる失神させる。嫌味は言うけど本質は悪い奴ではない。ピアノ男子ってなんであんなに萌えるんだろう。リストは乙女ゲーにいたらかなり人気キャラになるのではないだろうかと勝手に思ってる。(gs3の設楽先輩的な感じかなと)
ロベルト入院後、一人で夜会に出て演奏をするクララ。このときのクララは紅いドレスを着ているんだけど胸元がすごい開いていてすごいことになっている。ああいうドレスってどうやってきているのか不思議\(^o^)/
ヨハネスが旅立つときに、クララに短いキスをするのも好きだなぁ(*´ω`*)多分ヨハネスがクララに愛情をもって触れたのはこれが最初で最後なのかなぁ~
物語がとっても分かり易くて、それでいて感動できるから宝塚初心者の人やまったく宝塚をしらない人にもおすすめしたい作品の一つです。
ちなみに翼ある人びとの黒燕尾大好きです。ウエストを左右にスライドさせる振りあるじゃないですか(言い方あってるかな?)。あそこの愛ちゃんがすごいセクシーに見えてたまらんのだけど。
あとはデュエットダンス!何気にデュエダンも好きです。まったくまぁ様とうらら嬢が触れ合わないデュエットダンス(笑)触れ合わないどころか、二人は最初からずーっと視線を合わせようとはしません。最後の最後に視線を合わせて距離を詰めて、見つめ合って終わります。まぁ様とうらら嬢というよりは完全にヨハネスとクララのデュエットダンスですね。穏やかな表情で踊るヨハネスとクララにうるうるです。
再演してくれ、とは言わないけれどリアルタイムで観たかった作品です。